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「IRON ROAD 和鉄の道」 Mutsu Nakanishi Home Page
和 鉄 『たたら』探訪 & 『風来坊』 Country Walk.

2009年 12月  from Mutsu Nakanishi   2009.12.5.

12月のホームページに更新しました
師走 街には クリスマスイルミネーションが街の夜空を彩り、神戸では3日より ルミナリエも始まり、 いよいよ1年の終わりが近づいたと。
本当にあっという間に1年が過ぎて行きますが、いかかでしょうか
我が家では11月の末息子が結婚し、家族が一人増え、華やいだ気分に浸っています。
遅い結婚で一人で暮らすのか・・・と随分気をもみましたが、ほんとにいい人を自分で探して 多くの仲間たちに囲まれて結婚式を挙げました。
息子を頼もしく感じたのも初めて
本当に バンバンザイ !!  うれしい限りです。
 
変革の一年 価値観がくるくる変る激動の1年 周りを見ながら 右往左往の1年でしたが、皆様には如何だったでしょうか
とにかく 社会の不安感を一層して落着いた暮らしが出来る安定へ早くなってほしいもの。
12月 今年最後のホームページ更新です。
「和鉄の道・Iron Road」の焦点も最近ぼけてきたかなあ・・・と感じていた1年でしたが、1月末愛媛大学で 「たたら製鉄の歴史と技術」のシンポジュウムがあり、たたら製鉄の歴史的背景・技術をしっかり見つめる機会を得、あらためて 「物づくりの技」・「鉄」の凄さを感じています。
『たたらの技術は 「知恵から知識へ」そして「知識から知恵へ」の両立がなければ技術を守ることが出来ない』と聞きました。これが 物づくりの真髄のような気がしています。
アジアの西の端トルコ半島 アナトリアで鉄技術を育んだヒッタイト 最近では その起源はBC19世紀に遡るといわれ、紀元前12世紀頃ヒッタイトが滅ぶと各地に「鉄」が伝播し、東アジア中国には 紀元前9世紀に伝来。中国ではその後 従来の塊錬鉄法に加え 溶融銑鉄を造る製鉄技術を発展させ、後漢の時代(1世紀頃)に巨大炉で大量の銑鉄を製造する技術を完成させた。そして 漢が滅亡して統制が外れる3世紀頃には朝鮮半島での製鉄が始まる。そして 日本で製鉄が始まるのは6世紀。 
この鉄技術伝来のドラマの解明もこれからである。
まだまだ 「和鉄の道」の終結は迎えられそうにない。

この「和鉄の道」に加えて 私の勝手気ままなCountry  Walk 風来坊
本当に1年間 勝手気ままなホームページにお付き合いくださってありがとうございました。
来年も引きつづきよろしく お願いします。

 2009.12.5.  Mutsu Nakanishi

12月のホームページに更新しました

◆ 2009.12月の便り from  Mutsu へ.      

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2009.12月の便り from  Mutsu     2009.12. 5.
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★ 「残り時間1秒での逆転」の ドラマを  また 見ました
     アメリカンフットボールで  2009.11.7. 
★ 和鉄の道 Iron Road  2009 
        一年を振り返って 2009.12.3.


1.今月の和鉄の道 製鉄遺跡探訪
 1.インターネット検索資料レビュー 
       英国のストーンヘンジ (巨石環状列石) 
 2.愛媛大学東アジア古代鉄文化センター シンポジュウム
   「たたら製鉄の歴史と技術」 聴講概要   2009.11.28.
 3.和鉄の道2009 口絵

2.今月の風来坊 Country Walk
 1.【スライド】2009年秋 京都紅葉ライトアップ 紅葉Walk          真如堂・一乗寺 曼殊院・東山 永観堂  2009.11.15.

3.from Kobe  2009年12月 
    2009年12月 Kobe 便り
    「和鉄の道・Iron Road 」 1年を振り返って
 



ひかりの輪の中で 今年も多くの笑顔に出会えました
 2009.12.8.
神戸 ルミナリエ 2009.12.03.-14. 



★ アメリカンフットボールで 「残り時間1秒での逆転」 の ドラマもみました  2009.11.7.

              アメリカン フットボール 関学-京大戦  2009.11.7.  ユニバー記念競技場で
先月「ラグビーシーズン到来 逆転トライでのゲームオーバー そんな劇的一瞬をみました 2009.10.11.」の記事を掲載。
そんなに立ちあえる機会がない「逆転サヨナラ」ノシーンに立ち会えたことの喜びをお伝えしましたが、「逆転して勝った」と思った一瞬「残り時間1秒での逆転サヨナラ」の場面にもでこわしました。
今度は「天国から地獄」 11月7日 場所も同じ神戸 ユニバー記念競技場 アメリカンフットボール 関学/京大戦。
1年に一度秋 アメリカンフットボール 関学/京大戦が神戸 ユニバー記念競技場であり、毎年楽しみで見に行くのですが、ここ数年京大が弱くて、年々観客が減っている。 今年も弱いと聞いていたのですが、やっぱり出かけました。
試合は出足から関学がタッチダウンして、今年は大敗かと思われましたが、その後 善戦。じりじり追いついて、残り50秒で関学25-27京大と逆転。もう、これで勝ったと・・・・。 ところが 次のプレーでゴール前約20ヤードに迫られて、残り1秒。 
絵に描いたような関学の逆転フィールド ゴールが決まってノーサイド。
逆転負けでした。 アメリカンフットボールではしばしば数秒で逆転のシーンがあると聞いていましたが、残り1秒での逆転シーンは初めて。こっちは もう その前の逆転で浮かれていましたが・・・・・・・。
1秒 最後まで なにがおこるかわからない。 でも人数の少ない京大がよう やったと。来年が また 楽しみです。
        アメリカン フットボール 関学-京大戦  2009.11.7.  ユニバー記念競技場で

     ◆ 2009.12月の便り from  Mutsu へ.




★ 「和鉄の道・Iron Road 」 一年を振り返って  2009.12.3.   【 from Kobe  2009.12. 
本年一年間 「和鉄の道・Iron Road」にお付き合いいただきまして ありがとうございました。
本年 1月 淡路島で「弥生時代後半 卑弥呼の時代の国内最大級の鍛冶工房村」が出土したとのビッグニュースが報じられ、邪馬台国・大和と堂つながるのか が大きな話題となりました。
播磨灘を見下ろす小高い尾根筋に幾つもの鍛冶工房が出土したのにはビックリで、胸わくわくで見に行きました。
本年11月 大和纏向遺跡からは卑弥呼の時代の宮殿跡と話題となった整然と立ち並ぶ建物群や水路跡が出土し、この卑弥呼・邪馬台国とこの鍛冶工房村がどんな風にかかわりあっていったのか 興味深深で 今後の展開が楽しみ。
また、昨年末から本年はじめ、紀元前19世紀まで遡ることができるヒッタイトの人口鉄が ヒッタイトの故地 トルコ アナトリア高原で 大村幸弘氏らの手で発掘されたこともビック゛ニュースでした。しかも この「鉄」が強靭性を有する「鋼」で ヒッタイトの強力な力はこの「鋼」を持ったことによるのではないかと大村氏は分析する。
このヒッタイトが育んだ「鉄」がどんな経路でどのように東アジアの中国・朝鮮・そして 日本へ伝わってきたのか・・・・・・
そして 他に類例のない砂鉄原料によるたたら製鉄が6世紀日本で始まるのですが、上記した古代東アジアでの鉄の伝播とどんな関係を持っているのかも興味深い。
中国を中心に東アジアの古代製鉄遺跡の発掘調査など古代東アジアから日本への製鉄技術の伝播についての新しい業績を挙げつつある愛媛大学教授村上恭通さんが「浜田青陵賞」を受賞されたのもうれしいトピックス。
村上恭通さんからは「東アジア 現在発掘調査を続けている中国四川をはじめ、北朝鮮や旧ソ連の内陸部など 製鉄遺跡が眠ったままの地域が多い。これらの地域の調査を通じて 日本のたたら製鉄の起源がもっと明らかに明らかになってくるだろう」と聞きました。
また Country walkで訪れた各地には 製鉄遺跡とは別にその時代 時代 を支えた「鉄のモニュメント」が数多く残っている。
それらに寄せる思いは人それぞれ。
私にとっては本年琵琶湖から流れ出た瀬田川が宇治川となって京都・滋賀県境の喜撰山に作られた発電所の地下に埋設されている水圧鉄管
「喜撰山ダム」周辺を歩けたのが一番心に残っている。
戦後を脱し 高度成長期日本の重厚長大を支えた鋼構造物(発電所水圧鉄管・長大橋・超高層ビル・陸機・海上構造物等々)の素材となった溶接が容易に出来て強靭な強さを持つ鋼 「溶接用高張力厚鋼板」。 
その先駆けが喜撰山の水圧鉄管。いつも 頭の隅にあった名前です。
まった 阪神淡路大震災の復興を願って神戸長田に建設されたアニメ原寸鋼鉄製の「鉄人28号」も震災とは別に高度成長期と重なる「鉄のモニュメント」として 興味深い。

好きな縄文 「縄文の心を映すストーンサークル」 
「鉄が弥生の戦を持ち込んだのか??? 否 鉄が各地を開拓し、豊かな国づくりをなしとげたのでは??」
そんな時代へも Country Walk  今年は9年ぶりに「青森三内丸山縄文遺跡でのお月見」に出かけ、秋田鷹巣の伊勢堂岱の環状列石群の中に立つことが出来ました。
おもしろかった一年 引き続き 「鉄・たたら」をキーワードにCountry Walk を続けたいと思っています。

             2009.12.3.   「和鉄の道・Iron Road 」 一年を振り返って

                                 Mutsu  Nakanishi

             【参考】  和鉄の道 2009 口絵 pdf fil
    ◆ 2009.12月の便り from  Mutsu へ.


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今月の和鉄の道 製鉄遺跡探訪
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■ インターネット検索資料レビュー 英国のストーンヘンジ (巨石環状列石)
   最近の調査から日本と英国の環状列石どちらもが「墓場 転生思想に基づく先祖を祭る祭りの場」との説 が有力に
 
有名な「ストーンヘンジ(巨石環状率石)」
英国 ソールズベリー平原
ダーリントン ウォール環状集落とウッドサークル
右手がエイボン川   google earthより
ストーンヘンジの位置
今から約4,5000年前 日本から遠く離れたイギリスに有名なストーンサークルが造られた。
日本でもほぼ 同じ時代 縄文中期末から後期にかけて 北東北を中心に「縄文の心を映す」と言われるストーンサークルが造られた。
いずれも 何の目的だったのか????  ベールに包まれたままであり、北陸にはウッドサークル(環状木柱列)も造られている。
最近 インターネットを開くと、イギリス ソールズベリーのストンサークル周辺の調査で次のような説が有力になってきたと言う。
ストーンサークルを中心に墓域が広がり、北約2Kmの川岸ダーリントンの環濠集落がどうもストーンサークルを作った人たちが
祭礼のために滞在した街であることが判ってきたと言う。
このダーリントン環濠集落にはウッドサークルがあり、ウッドサークルから川を通ってストーンサークルへ至る「生者と死者」を
つなぐ壮麗な祭りをやっていたのではないか
縄文のストーンサークルでも ほぼ ストーンサークルが墓域であったことが定説になりつつあり、縄文の祭りに近いとビックリ。
インターネットの中にある資料を少し拾い集めて、纏めましたので紹介します。
ウッドサークルからストーンサークルへの祭りの道                
ストーンサークルとウッドサークルの位置関係 google earthでみた
   ◆ 2009.12月の便り from  Mutsu へ.



■ 愛媛大学東アジア古代鉄文化センター シンポジュウム
  「たたら製鉄の歴史と技術」 聴講概要   2009.11.28.

           愛媛大学東アジア古代鉄文化センター シンポジュウムで  2009.11.28.
11月28日29日 愛媛大学東アジア古代鉄文化センターで開催されたシンポジュウム「たたら製鉄の歴史と技術」を聴講した。 
アジアの西端に約3500年前トルコ半島に興ったヒッタイトが発展させた製鉄技術がアジア大陸を横断して東アジア 中国・朝鮮半島を経て日本へ伝播し、日本では「たたら製鉄」として花開いた製鉄技術。  
日本に「鉄」が伝来したBC.2世紀から製鉄が始まる5世紀後半〜6世紀前半まで、実に800年を越える期間を要したが、
日本で始まった製鉄法は類型のない日本独自の砂鉄を使った箱形炉の製鉄技術「たたら製鉄」。

「何が 日本独自なのか?」 「中国・朝鮮の製鉄技術と何が異なるのか?」等そして「たたら製鉄の基幹技術とは?」等々
その中身はまだ神秘のベールに包まれている部分も多く、認識も必ずしもひとつではない。
今回「たたら製鉄の歴史と技術」と題して 「たたら製鉄」について 下記4つの視点からレビューがあり たたら製鉄の具体的な中身について論議された。
     東アジアの製鉄技術史からの視点   〔愛媛大学 東アジア古代鉄研究センタ長 村上教授〕 
     たたら製鉄技術の独自展開の視点   〔古代吉備文化センター  上栫 武  氏〕 
     具体的なたたら製鉄操業の視点    〔「日刀保たたら」村下  木原 明  氏〕
     たたら製鉄炉の冶金的反応の視点   〔東京工大 名誉教授   永田  和宏氏〕
今まで 断片的に もやもやしていた「たたら製鉄」技術。今回 それぞれ明確な視点からのレビューを聞くことが出来、自分の頭の仲もクリヤーになったような気がして、自分が一番気になっていたことなどを箇条書きにして紹介。
たら製鉄の操業技術 
木原明村下講演スライドより
中国・朝鮮・日本の古代製鉄炉高比較
村上教授講演スライドに写真追記
たたら製鉄炉の独自性
村上教授講演スライドより
内容の詳細は 別途 愛媛大学 東アジア古代鉄センターシンポジュウム「たたら製鉄の歴史と技術」資料 2009.11.28・29を参考にされたい。
   ◆ 2009.12月の便り from  Mutsu へ.


■ 和鉄の道 2009 口絵  
口絵-1  日本の重厚長大の時代を支えた鉄のモニュメント 
 1. 鉄の街「工都 尼崎」を支える尼ロック(尼崎閘門)
 2.  山陰線 余部鉄橋 明治45年3月開通 日本最大のトレッスル橋で歴史的な初期鉄道建築物
 3. 1970年完成  関西で最初に建設された揚水発電所 宇治川喜撰山発電所
 4. 大空に拳を突き上げるその力強い姿  鉄のモニュメント「鉄人28号」登場  2009.10.完成 
口絵-2  奥播磨 かつてのたたらの郷に咲く「ピンクの花・ジキタリス」の花園   2009.6.21.
      宍粟市 黒尾山 北西山麓 野々隅原 大国牧場
口絵-3 弥生時代後半  国内最大級の鍛冶の村「垣内遺跡(鍛冶工房跡)」
      国生み神話の淡路島で、弥生時代後半 卑弥呼の時代の大鍛冶工房村が出土した
口絵-4 BC 19世紀に遡れるという ヒッタイト 最古の人工鉄 と 中国最古の鉄
【参考】東アジア 製鉄技術の歴史
   ◆ 2009.12月の便り from  Mutsu へ.


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  今月の 風来坊 Country Walk 
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■ 2009年秋 京都  紅葉ライトアップ  紅葉 Walk    2009.11.
   【スライド】 浄土寺 真如堂 ・ 一乗寺 曼殊院 ・ 東山 永観堂

10月京都での同窓会から1ケ月ぶり。
11月中旬になって、「東山山麓の紅葉がみごろ。ライトアップが始まっている」との紅葉便り。
ちょうど東山山麓泉屋博古館で開催されている「富岡鉄斎展」を見るのが半分。
久しぶりに永観堂のライトアップされた紅葉も見たいし、真っ赤な紅葉の真如堂にも・・・と
11月15日日曜日の午後 人出は覚悟で 京都 東山の北部 大文字山山麓 白川通界隈に出かけました。
真如堂の真っ赤な紅葉の向こうに見える五重塔 永観堂・曼殊院の夜の紅葉のライトアップ。
やっぱり夜空に真っ赤な紅葉は映えて きれいでした。
久しぶりに 一乗寺の山裾の曼殊院の高台からの夕日にも出会えて 満足の秋の京都紅葉Walkでした。
パチパチとデジカメ写真。
一度は夜の写真をきれいに撮りたいのですが、私の腕では今回もまたダメのピンボケの写真ばかり。
でも 真っ赤に染まったうれしくなる紅葉。
京都2009年の紅葉をスライド ショウにしました。

 ◆ 2009.12月の便り from  Mutsu へ.


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from Kobe  2009年12月
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 2009年12月 Kobe 12月    2009年12月 Kobe 便り   
  「和鉄の道・Iron Road 」 1年を振り返って
       
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12月ホームページ更新
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上記しましたWalkの中から、下記 5件の記事にまとめ掲載しました。
1.  今月の和鉄の道 製鉄遺跡探訪
    1. インターネット検索資料レビュー
     英国のストーンヘンジ (巨石環状列石)  
    2. 愛媛大学東アジア古代鉄文化センター シンポジュウム  
           「たたら製鉄の歴史と技術」 聴講概要                2009.11.28.
    3. 和鉄の道 2009 口絵
2.  今月の風来坊 Country Walk 
   1. 【スライド】 2009年秋 京都紅葉ライトアップ 紅葉 Walk   2009.11.15.
                   真如堂・一乗寺 曼殊院・東山 永観堂 
3.  from Kobe  2009年12月
    2009年12月 Kobe 便り 「和鉄の道・Iron Road 」 1年を振り返って

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2009.12.5.  index.htm    by Mutsu Nakanishi