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【 古代鉄 私考    古墳時代の幕開け 】

4.一筋縄ではいかぬ古墳時代の幕開け 激動の時代 淡路島がその鍵を握るのか ????
淡路島で発掘された卑弥呼の時代の日本最大級の鍛冶工房村の位置付けに思いをめぐらす

2009.4.5. repoaw00.htm    by Mutsu Nakanishi



. 資料 3 古墳時代幕開けの前夜 淡路島周辺諸国の動きが面白い repoaw03.htm 
● 御方の里 【1】


播磨風土記 大国主命はここでは別名の葦原志許男(あしはらしこお)命として登場する。
御方とよぶわけは、葦原志挙乎命は天日槍命と黒土の志爾蒿[しにだけ]にお行きになり、 お互いにそれぞれ黒葛(蔓草)を三条足に着けて投げ合いなされた。
その時葦原志挙乎命の黒葛は一条は但馬の気多郡、一条は夜夫郡、もう一条はこの村[御方里]に落ちたので三条[みかた]と云う。 天日槍命の黒葛は全て但馬の国に落ちた。それで但馬の伊都志[出石]の地を占めておいでになる。
あるいはこうもいっている。
大神が形見[形しろ]として御杖をこの村に立てられた。だから御形という

● 御方の里((抜粋) 【2】
大内川・小内川・金内川 大きい方の川を大内といい、小さいのを小内と称し、鉄を産するのを金内と称す。
その山にはヒノキ・スギ・黒葛などが生える。大神・熊 が住む
このほか 播磨風土記には天日槍が数多くの里の項に登場する。
いずれも鉄と関係深い里である。
【揖保の里 奪谷 伊奈加川 波賀の村 糠岡 の 項など】

● 讃容の里  【讃容の郡(佐用郡)の項】
讃容というわけは、大神妹背二柱の神がさきをあらそって国を占められた時、妹玉津日女命が鹿を生け捕って寝ころがし、
その腹を割いてその血にひたして稲をまかれた。 すると一夜のあいだに苗が生えたので、直ちにそれを取って植えさせた。
ここに大神は勅して「あなたは五月夜に植えなさったのか」と仰せられ、すぐさま他の処に去ってしまわれた。
だから五月夜の郡とよぶ。神を賛用都比売命と名づける。現在も讃容町田がある。すなわち鹿を斬りさいた山を鹿庭山とよぶ。
山の四面に十二の谷がある。みな鉄を産する。難波の豊前の朝廷に始めて献上した。
その鉄を発見した人は別部犬で、その孫らがこれを献上し始めたのである。

● 柏野の里 敷草の村(千草)【宍禾の郡(宍粟郡)の項 (抜粋)】
草を敷いて神の御座所とした。だから敷草という。この村に山がある。その南方十里ばかりのところに沢がある。
広さは二町ばかりある。 この沢に菅が生え、笠を作るのに最適である。
ヒノキ・スギ・栗・オウレン・黒葛などが生える。
鉄を産する。狼・熊が住む。

                                            平凡社 東洋文庫 『風土記』 吉野裕訳より
● 播磨風土記に記載された石生 石の宝殿の記述
播磨風土記の印南の郡大国の里の条に は、以下の話が記載されている。
『原の南に、石の造作物がある。その 形は家屋の如くで、長さは二丈、幅は一丈五尺で高さも同様である。
その名号を大石という。言い伝えによ ると聖徳大王の御代に弓削の大連が作った石であるという。』
生石神社の社伝によると、
神代の昔 大己貴命(大国主命)と少 彦名神が出雲国から播磨国に来た際に石の宮殿を造ろうとして一夜のうちに現在の形まで造ったが、途中で播磨の土着の神の反乱が起こり、宮殿造営を止めて反 乱を鎮圧した。しかし、夜が明け夜明けとなり此の宮殿を正面に起こすことが出来なかったが、「たとえ此の社が未完成になっても、霊はこの石に籠もり 永遠 に国土を鎮めん」と言われたと伝えられ、それ以来此の宮殿を「石の宝殿」、「鎮の石室」と称していると伝えられている。
 
 
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一筋縄ではいかぬ古墳時代の幕開け 激動の時代の淡路島がその鍵を握るのか ????
〔完〕
〔 top page 〕
1. 要 旨 縄文晩期 土器の相互移入が解き明かす諸国間の交流  
互いに交流する諸国の真っ只中で 淡路島は 周辺諸国との交流が乏しかったという
2. 資料 古墳時代幕開けの前夜 淡路島周辺諸国の動きが面白い
3.
【和鉄の道 Iron Road】 
弥生 時代後半  国内最大級の鍛冶の村「垣内遺跡(鍛冶工房跡)」現地説明会 Walk
国生み神話の淡路島で、弥生時代後半 卑弥呼の時代の大鍛冶工房村が出土した

参考 資料 ? 引用資料
  
1.  ふたかみ邪馬台国シンポジュウム6資料   「邪馬台国時代の阿波・讃岐・播磨と大和」
2.  シンポ資料「『倭国』連合の成立と姫路地域の役割」 (2008.3.22 兵庫県立考古博物館 姫路埋蔵文化センター )
3.  垣内遺跡 現地説明会資料 「弥生時代後期の鍛冶工房跡」 2009.1.25. 淡路市教育委員
4. 播磨風土記
5. 村上恭通著「古代国家成立過程と 鉄器生産」(青木書房 2007年)
6. 村上恭通著「倭人と鉄の考古学」(青木書房 1999年)
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■  「和鉄の道 Iron Road」 製鉄関連遺跡 探訪 file DOC より
1. 弥生時代後半国内最大級の鍛冶の村 国生み神話の淡路島「垣内遺跡 鍛冶工房跡)」現地説明会 Walk  2009.1.25.
           倭国から初期大和王権誕生へ 日本誕生の謎を解き明かすかも・・・
2. 古代鉄の大王国 播磨国 「千種 鉄」「岩鍋」古代製鉄神 金屋子神 降臨伝承の地0
3. 播磨国風土記和鉄の道【1】
     古代製鉄の一大生産地「讃容の里」Walk   西播磨 佐用町 大撫山製鉄遺跡を訪ねて
4. 播磨国風土記和鉄の道【2】
     「御方里」周辺  安積山製鉄遺跡(平安末期の遺跡)探訪 一宮町
5. 播磨国風土記 和鉄の道【3】産鉄の地 「御方里」の里を訪ねて 一宮町
6. 弥生の高地性集落【3】
       畿内と播磨の境  明石川・伊川流域 弥生の高地性集落「表山遺跡」とその下に広がる弥生の遺跡群
7. 弥生の高地性集落【4】   弥生の高地性集落に「弥生の戦」・「日本人のルーツ」を探して
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