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    3.  奥出雲「たたら街道」高速道路「松江道」工事で製鉄遺跡続々 2007.10.13.
雲南市吉田 中世の製鉄炉が4基出土し た「大志戸U製鉄遺跡」現地説明会に参加

unnan00.htm  by Mutsu Nakanishi   2008.3.1.

1. 奥出雲 雲南市の松江道建設工事で出土した製鉄遺跡とその位置づけ
2. 雲南市掛合六重 松江道工事現場へ 「鉄穴内鍛冶工房集落遺跡」&「堂々ノ内U遺 跡」を探す 
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  2.1. 奈良時代後期から平安時代初期の「鉄穴内鍛冶工房集 落遺跡」
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  2.2. 13・14世紀頃 の製鉄炉が出土した「堂々内U遺跡」
3. 中世の製鉄炉4基が出土した「大志戸U製鉄遺跡」現地説明会に参加
4. まとめ 数々の知 見が得られた松江道延伸工事現場から出土した製鉄遺跡
参考 1.中世 芸北の たたら 広島県豊平町坤束製鉄遺跡
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  江戸期に繁栄を極める高殿を中心とした永 代たたらの原型が作られたという中世の芸北のたたら
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2.いにしえの島根 7巻 記録に残る遺跡たち.

 たたらを掘る  炉の下に眠るたたら職人 の「秘伝」 & 「たたらの変遷」


昨年の10月 奥出雲雲南市周辺 の中国横断道路 松江・三次・尾道線の工事現 場で続々と製鉄遺跡が出土していると聞いた。早速 インターネットで調べると10月13日にこの工事現場で発掘調査された雲南市吉田「大志戸U製鉄遺跡」 の現地説明会が開催されるとの島根県埋蔵文化財センターの案内やこの高速道路工事に先立って 発掘調査された雲南市周辺の製鉄遺跡の概要報告などをみつけ ました。
残念ながら、古代の製鉄遺跡では なく、中世の製鉄遺跡のようですが、奥出雲  古代の製鉄を考える重要な手がかり。
これらの製鉄遺跡は高速工事が始まると破壊されるか  高速道路の盛土の下になって、二度と見られな い。
  今 行けば、発掘調査されたままの姿を現している製鉄遺跡を前に解説が聞ける。 
     あわせて 今工事中のところから出土した幾つかの製鉄遺跡が見られるかもしれない。     
     また、古代製鉄が始まる初期の頃の情報が得られるかも知れない                」
早速 埋蔵文化財 センタに現地説 明会を問い合わせてインターネットで得た資料 をプリントアウトしたり、
五万分の一の地図に今回知った奥出雲の製鉄遺跡の位置をマーク。
 
10月13日の早朝に家内と二人、神戸から車で現地説 明会の集合場所である奥出雲雲南市掛合の小学 校へ。 
集合時間は13時半。
なんといっても 奥出雲 たたら製鉄のメッカ 先進地  奥出雲の古い製鉄遺跡の現地説明を聞くのは初めて。 
どんな話がきかれるか・・・・また、 古代製 鉄が始まる頃の話が聞けるかもしれないと期待が高まる。

今回現地説明会のある「大志戸U 製鉄遺跡」を含め、狭い範囲の山間に製鉄炉が 8基も見つかっている。
残念ながら いずれも中世の製鉄炉であるが、古代製鉄が始まる初期の製鉄遺跡が出土した羽森V製鉄遺跡が記されたところに近い山中。
日本のたたら製鉄の 先進地で数々の 伝承が残る奥出雲。斐伊川が山間を縫って島根 半島へ流れ下る奥出雲は「ヤマタのオロチ」伝承や「金屋子神」伝承などと共に古代から隆盛を極めたたたら製鉄地帯。 
今も唯一「日本刀保護協会たたら」では 年に一度刀鍛冶への「玉鋼」供給を目的とし た「たたら」製鉄の操業を行っている。
また この雲南市吉田にはたたら製鉄の山内や高殿がきっちり保存している「菅谷たたら」などがある。
いろいろの伝承はあ るのですが、製鉄が始まった頃の出雲のたたらの様子がわから ない。

本当に出雲の鉄はどんな風に続いてきた のだろうか日本海を右に海 岸沿いを走って、
松江を過ぎて、松江道に入ると左手の 山中へ入ってゆ く。


            2007.10.13. 奥出雲 中国山地の山並み  松江道 三刀屋・木次IC 周辺で
今回製鉄遺跡が出土した雲南市掛合の 山間では日本で製鉄の始まる初期6世紀の竪型炉が出土しているが、その詳細は良くわからない。(雲南市掛合多根 羽森V製鉄遺跡) 

また、奥出雲の西の 奥石見や南の吉備など同じ中国山地のたたら製鉄地帯からも、 製鉄が始まる5世紀後半から6世紀の製鉄遺跡が見つかっている。しかし、古代製鉄が始まった初期の製鉄遺跡の出土例は少なく、特に「出雲」を含め、朝鮮半 島との関係や古代伝承や文献などで推定される古代日本に果たした中国山地の製鉄地帯のかかわりは良くわからない。

浜田道の建設でベー ルを脱いだ奥石 見の6世紀初頭の製鉄遺跡「今佐屋山製鉄遺 跡」(現在 浜田道瑞穂ICの中に埋まっている)の例もあり、「ひょっとして、この松江道の高速道路建設工事で古代の製鉄炉が出現するのでは・・・」とひ そかに期待。

神戸から中国道・米子道を通り、米子から9号線パイパスそして山陰自動車 道を走って約4時間ほどで三刀屋・木次のイン ターチェンジへ。娘家族が以前居た米子や奥出雲の掛合や菅谷たたらのある吉田村には何度も通ったことがあるのであまり距離感はない。 日本海沿いを西へ走 る山陰道から南へ松江道に入ると前方には山また山の中国山地が見える。斐伊川の橋を渡ると程なく雲南市の三刀屋IC。 現在はここで松江道は終わっている が、今この奥出雲の中国山地を抜けて、三次そして そのままさらに南 瀬戸内の尾道への中国横断道路の工事が進んでいる。

早いもので10時前に三刀屋ICを出て、奥出雲にはいる。
後は国道54号線 出雲街道を三刀屋川に沿って南へ少し下れば掛合である。
集合時間の13時30分には まだままだ 時間があるので、午前中に地図 に印を付けた製鉄遺跡を探しに行く。
中国道の工事箇所だからわかりやすいことはわかりやすいのですが、果たし て遺跡がみられるかどうかはわからない。



 
1. 奥出雲 雲南市の松江道建設工事で出土した製鉄遺跡とその位置づけ
2. 雲南市掛合六重 松江道工事現場へ 「鉄穴内鍛冶工房集落遺跡」&「堂々ノ内U遺 跡」を探す 
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2.いにしえの島根 7巻 記録に残る遺跡たち.

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 和鉄の道【5】2005
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10.「加計 隅屋鉄山絵巻」と加計・豊平町の製鉄遺跡
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       豊平町中世の製鉄遺跡群を訪ねて
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7.播磨国風土 記 和鉄の道【2】「御方里」周辺 
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     安積山製鉄遺跡(平安末期の遺跡)探訪 
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 和 鉄の道 【6】2006 
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 8.「出羽鋼」の郷 島根県 奥石見 瑞穂町市木 walk
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  奥石見 瑞穂町 古墳時代6世紀の今佐屋山製鉄遺跡を訪ねて


 
なお 本項の記事は 下記 現地説明会の参加でいただいた資料やインター ネット検索で調べた資料などを現地参加記録と ともに整理して作成しました。
1. 「鉄穴内遺跡」・「堂々ノ内(2)遺跡」 現地説明会資料
2. 「大志戸(2)遺跡」 現地説明会資料
3. 「たたら街道」2007年3月特別号

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